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初心者でも分かる!行政書士試験の勉強方法から合格後の開業まで

平成25年度 管理人あるたんの行政書士試験合格体験記real estate


【目次】


 ◆行政書士試験の結果
 ◆行政書士試験受験のきっかけ
 ◆今までの勉強歴
 ◆行政書士試験の勉強開始
 ◆一般知識の勉強 情報通信と情報保護関連
 ◆一般知識の勉強 文章理解
 ◆地方自治法の勉強
 ◆行政法の勉強
 ◆憲法の勉強
 ◆その他の法令科目の勉強
 ◆記述式の勉強
 ◆試験前日〜当日の朝
 ◆試験当日の感想
 ◆まとめ

行政書士試験の結果

  平成25年度の行政書士試験に合格しました。→合格証はこちら

 得点の内訳
 法令等  択一式   5肢択一式   120点  小計180点 
多肢選択式  22点
記述式   38点 
一般知識等 択一式 5肢択一式   32点  小計32点 
 総得点   択一式   5肢択一式   152点  合計212点 
多肢選択式  22点
記述式   38点

 25年度は簡単だったということで、230点くらい取らないと自慢にならないようですね。

 記述式の再現
 (問題用紙に書いた内容なので、実際の解答とは若干異なるなるかもしれません)

 問44 建築確認は適法に建築を開始するための公証で、完成後は訴えの利益が失われ下判決が出る。
 問45 CがAの無権代理行為につき善意・無過失であれば、契約の履行請求又は損害賠償請求ができる。
 問46 占有侵害から2年以内で、かつ、Dに対し50万円の代価を弁償すれば、指輪の返還請求ができる。


 今年初初受験。
 行政書士試験に向けた勉強時間は3日間でトータル18時間、
 1日目、2日目で一般知識等8時間、3日目(試験前日)に行政法を中心に10時間でした。
 
 法律の勉強は断続的に何年かやっていたので、1発合格というのは憚られますが、、
 短期合格を目指している方に、3日間18時間の勉強でも合格できるのだという目安になれば幸いです。

 

行政書士試験受験のきっかけ

  行政書士試験を始めようと思ったのは、2013年の3月頃でした。

  法学部卒なので、周りには資格試験を目指している人も多数いて、在学中に就職のために行政書士を受ける人もたく さんいました。スパルタ系のゼミでは、宅建は2週間以内、行政書士は3か月以内に合格しなければ除籍されるというと ころもありました(笑)。
  きちんと勉強すれば合格できる試験だけれど、行政法は意外と細かい、一般知識で何度も足きりになったという人の 話を聞いたことがあるので、運の要素も強く、コスパの悪い試験なのかなという印象を持っていました。
  しかし、身近で開業している方の話を聞くと、やろうと思えば何でもできる、業務内容が幅広く、面白そうな仕事だ なと思い、2〜3か月がんばれば合格できる試験ならば取ってみようということになりました。

今までの勉強歴

  周囲に資格試験を目指している人が多かったので、在学中は司法試験予備校の入門講座に一緒に通っていました。
  大学の授業では良く分からなかったことが理解できるようになり、それなりに法律の楽しさを感じましたが、本気で 試験を受ける気は全くなかったので、休みがちでそのうち行かなくなってしまいました。
  一通り勉強したのは、憲法、民法、刑法だけ。商法、民事訴訟法、刑事訴訟法は大枠のみ。行政法に至ってはほぼゼ ロでした。

  卒業してからは、周期的に何かに取り組みたいという衝動が湧き、その都度短期で取得できそうな資格試験をちょこ ちょこと受けていました。
  法学検定2級、ビジネス実務法務検定2級、宅建、フランス語検定4級、英検準1級、TOEIC等。
  でも、司法書士等、すぐに仕事にできそうな資格は、テキストを見て短期では無理だと断念。

  法学検定、ビジネス実務検定は時期が近く、科目も重なっていたので、1週間で過去問集だけ潰して合格できました。
  この時初めて行政法をやりましたが、知識はほとんどなく、判例ならばこういうだろうという勘が当たっただけだっ たように思います。

  宅建に関しては、知り合いが受験すると聞き、じゃあ私もということで申込みましたが、資格を何かに生かそうとい う気がなかったので直前まで勉強する気が起きず、試験1週間前にようやく参考書を買いに行きました。
  受けに行くのをやめようかなと思いながら、ネットで情報を集め、テキストを開いたのが試験前日の夕方。ざっと見 て、業法という分野と行政法の分野を勉強すれば行けるのではないか?と感じ、勢いでそのまま徹夜をして臨んだとこ ろ、合格点ちょうどぴったりで合格していました。

  棚ボタ合格な感じでしたが、切羽詰まった時の集中力は自分でも凄いなと思い、行政書士もあんな感じで受かれば  いいなと、今回も願書を出してから全く勉強に手を付けていませんでした。

行政書士試験の勉強開始

  願書を出したものの、行政書士試験の時間や試験科目も把握しておらず、9月下旬頃になり本屋でテキストを見て焦り ました。憲法・民法はおそらく見れば思い出せるので大丈夫。行政法も何とか間に合いそう。後は地方自治くらいか。 商法はコスパが悪いので捨て問で。とすると、法令は1週間でも何とかなりそう。
  しかし、一般知識は何をどこからやっていいのか、これだけで3か月くらいかかるのではないか。やっぱりここで足き りになりそうな予感がしました。
  そう思いながらも、家族の看病や実家の手伝いに追われ、気が付いたら10月末になってしまいました。
 

一般知識の勉強 情報通信と情報保護関連

  試験1週間前になりようやく自分の時間ができ、一般知識をどうやって攻略したらよいのかネットの体験記や  
  YOUTUBEの動画を漁りました。情報通信と情報保護関連だけを押さえておけば、必ず3問は正解でき、後は勘で何問 かは当たるだろうから4割の足きりは突破できるという内容でした。

  それなら1週間でも何とかなるだろいうということで、一番薄い本「らくらく行政書士の一般知識〇×チェック」を買 ってきました。該当部分は後半の1/4、75ページ程度。前半は解説で後半は過去問と予想問題の〇×チェック。聞き慣れ ない用語があり、コンパクトな文章で言葉足らずな部分があったので、これだけでは足りないかと伊藤塾の「うかる! 行政書士総合テキスト」を買って来て補いました。このテキストは丁寧な解説なので分かりやすいですが、過去問で出 た分野をなぞっている感じで、予想問題も入っている「〇×チェック」の方が実践的に感じました。
 
  仕上げに、LECの「出る順過去問集」で情報通信と情報保護関連部分の過去問を解きました。
  「〇×チェック」で押さえた部分でほぼ間に合ったなと確認した程度です。
  
  残りの分野はそのまま出ることはなさそうだと感じ、効率が悪そうなので全く手をつけませんでした。


  参考動画  『2012年版らくらく行政書士の一般知識○×チェック』た読者向け無料特典。
  

一般知識の勉強 文章理解

  国語が苦手なので、どんな問題が出るのか一応チェックしておこうと過去問から解き始めました。すると、思った通 り意外と難しく、6割程度しか正解できていませんでした。
  「問題文の中に答えはある」という解き方のテクニックの部分を良く頭に叩き込み、自分の感性に頼らないように念 を押して、後は本番の問題との相性が良いことを祈って終わりにしました。
  平成25年度の問題は、文章理解が素直で簡単だったので、とにかく助かったとしか言いようがありません。
 
  一般知識の勉強は2日間で合計8時間でした。

地方自治法の勉強

  毎年必ず出る法令科目のうち、今まで全くやったことのない分野から手を着けようと、地方自治法から始めました。

  すでに試験前日でしたので、初めからテキストを読んでもそのまま頭に入るわけはなく、過去問をやりながらテキス トの該当箇所を読み、間違えた問題をもう一度やり直していきました。

  地方自治法は主体や権限、期間の数字を正確に覚えておかないと解けない問題があるので、テキストをそのまま読み 進めて行くよりも、問題を解きながら出やすい部分を意識して覚えていくというのが良かったと思います。

  地方自治分野の勉強時間は3時間でした。

行政法の勉強

  行政法は、判例ならばこういうだろうという感性にはそれなりに自信がありましたが、条文の文言や用語の知識はほ とんど頭に残っていなかったので、何を覚えなければいけないか確認するために過去問から手を付けました。

  過去問の難易度がい問題は、テキストに載っていないような判例を問う問題で、難易度の低い問題は単純知識とい う傾向に感じました。ある程度法律の素養があると推論で答えが出るので、逆に難問タイプの方が落としにくいのかな という印象を受けました。

  勉強方法は地方自治法と同じで、問題を解いては該当箇所のテキストを読み、間違えた問題は肢ごとに理由づけを  言えるようになるまでやり直しました。
  
  LECの出る順ウォーク問は10年分の過去問が載っているので、体型別にやっていると頻出分野が良く分かり、頭に残 りやすかったです。ただ、解説がコンパクトなので、理由づけが不十分なところはテキストで確認しました。それでも 分からないところは深入りせずに次に進みました。

  テキストは予め重要な部分を表でまとめてあるのですが、意味も分からないまま丸暗記できなかったので、条文を  一読して手続の流れを把握した後、細かな数字や主体、権限の違いなどを覚えて行きました。

  過去問を2周して全問正解できたので、何とかなりそうだと思い次に進みました。

  行政法の勉強時間は5時間でした。

憲法の勉強

  憲法は今まで一通り勉強してきたので、後は思い出して確認する作業でした。ただ、勉強から離れていた時間が長か ったため、有斐閣の判例六法で条文と新しい判例だけ確認しました。

  また、似たような事案がたくさんある判例では事案と結論を混同しないように意識して覚えて行きました。

  勉強時間は1時間弱でした。

その他の法令科目の勉強

  昨年度(平成24年)の過去問を解き、どんな問題が出ているのかを確認しました。民法と基礎法学は今までの蓄積で 大丈夫かなと思いましたが、商法は苦手でかつ過去問も細かかったので、会社機関の構造だけ暗記して終わりにしまし た。

  勉強時間は30分ちょっとでした。

記述式の勉強

  3年分の過去問に目を通すと、 行政法1問と民法の基本的な問題が2問と分かり、択一を解く際に理由づけを意識しな がら勉強しておけば内容に関してはそれほど問題ないなと感じました。ただ、字数制限と解答の言い回しが独特に感じ たので、必要なキーワードを入れるのを忘れないということだけ意識しておきました。

  勉強時間は30分弱でした。

試験前日〜当日の朝

  試験前日の午後8時くらいからようやくエンジンがかかり、行政法以下の勉強はかなり集中してできました。しかし、 さすがに宅建の時のように徹夜はできず、午前4時頃就寝しました。

  試験当日は10時半頃に起床し、若干睡眠不足で臨みました。
  会場まで電車で1時間くらいあったので、前日やったところをテキストで確認し、準備体操がてら過去問を5問くらい 解きました。

試験当日の感想

  会場は一橋大学でした。

  


  8割半くらいが大学生か大学院生くらいの年齢で、5%くらいは高齢者、残りは社会人かなという構成でした。
  5人に一人くらいは欠席者がいたように思います。

  大教室の5人掛け長机で椅子が一体となっているタイプで、一つ席を空けて両端と真ん中に3人が座っていました。
  周りでトイレ休憩をしていた人いませんでしたが、真ん中の席だとトイレに出るのが大変かもしれません。
  3時間の試験ですが、ペットボトル飲料等の飲食も禁止でした。

  試験官が目の前だと気が散る方なのですが、幸い後ろの端の席だったのでリラックスして受験できました。

  法令科目の択一式は通しで過去問をやっていなかったので、難易度は特にわかりませんでしたが、特に簡単とも特に 難しいとも感じず、そこそこできたかなという感想です。

  一般知識に関しては、勉強していった情報関連の分野が簡単で、文章理解も素直な問題だったので、これで残り1〜  2問勘で合っていればかなり助かるという印象でした。
  
  ただ、睡眠不足だったので、途中40分くらい意識朦朧としてしまい、記述を始める時には残り12分くらいしかなく焦 りました。
  
  記述については3年分の過去問の解答例だけを見て確認する程度だったので、40字以内に収めるのに苦労をし、何度も 書き直してしまいました。

  44問は「建築確認は適法に建築を開始するための公証」と書いてしまい、単なる確認だったと後で気づいてやってし まったかなと。また、45問は追認がなく、行為無能力者でない場合という要件を書くのが筋だったようで、60点中半分 くればいいかなという程度の出来でした。

  ただ、一番懸念していた一般知識、とくに文章理解が例年よりも簡単だったので、これで足きりに合うことはないだ ろうと、試験終了後は多分合格できただろうなと思いました。

  解答が発表されて採点してみると、記述式を除いて174点だったので、記述式でまさか6点以下はないだろと思い、ホ ッとしました。

まとめ

  終わってみれば3日間の勉強時間でしたが、願書を出してからはずっと試験ことを意識していたので、どのように勉強 すればいいかのシミュレーションができていたように思います。

  今年は一般知識が例年になく簡単だったので若干棚ボタ的な合格でしたが、時間がない分、合格に直結する最低限の 範囲を強く意識できたので、かえって良かったのかなと思います。 

  時間があると、テキストの1ページ目からじっくり読み始めて、最後まで終わらないうちに本番を迎えてしまうという こともありがちですが、これから受験される方は直前期にどのような状態に持って行くかをあらかじめ意識して、効率 の良い勉強で合格を目指していただきたいです。

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